深刻化する保育士不足への対応│無資格でも勤務可能に

深刻化する保育士不足への対応│無資格でも勤務可能に イメージ

認可保育園での勤務体制を緩和

2015年12月、保育士資格がなくても認可保育園で働けるよう基準を緩和する方針を厚生労働省が発表した。現状、認可保育園では最低2人の保育士資格保有者の常駐が義務付けられているが、保育士資格保持者1人に無資格者1人でも対応ができるという内容だ。無資格者を児童の少ない時間帯(開園から9時、助成金対象外の18時~閉園)に活用する事で保育士不足解消を図る。

無資格者の就業における条件

今回の緩和は保育補助経験者となっており保育施設などでの業務経験や指定された研修の受講等の条件を満たしている必要がある。多くの保育園で保育士の確保が難しくなっている中、今回の緩和では児童の多い時間帯に保育士を集中させ、児童数の少ない時間帯に保育士資格保持者1人、無資格者1人というシフトを組むことができるようになる。保育士不足に悩まされる保育園にはありがたい対策だ。

保育士の質低下の懸念│利用者の不安

本対策では保育士不足が改善される一方、保育園の利用者としては専門的な知識の習得を行っていない人に自身の子どもを預ける事への不安の声も上がっているようだ。保育士は子どもの命を預かり、子どもの成長に大きな影響を与える。専門的な知識がない就業者が子ども達と接するため、安全管理や成長与える影響に対する不安があるようだ。現在、保育士として働いている方の中には就業条件の緩和を進めるよりもまず保育士の処遇改善案を先決すべきとの声もあり、保育園、保護者、保育従事者の立場ごとに意見が分かれている。

緩和案に前向きな地域

本対策に前向きな地域は首都圏を中心とする保育士の確保が難しい地域で、保育士への負担が過剰になっている保育士需要の強い地域が多い。今回の緩和案以外にも幼稚園教諭や小学校教諭への資格の付与を拡大することも検討されており、実際に緩和案が施行された場合の検証に注目が集まっている。急ピッチな保育園数の増加は保育士不足を巻き起こしている。保育士不足を懸念する保育園、保育の質(安全面や成長への影響)を気にする保護者、保育士として働く保育士従事者の3者が納得いく解決策は今後も議論が進んでいく事になりそうだ。

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